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確率的発想法〜数学を日常に活かす〜小島寛之

  • 執筆者の写真: Admin
    Admin
  • 2017年9月12日
  • 読了時間: 3分

▶︎私達の日常においていかに確率が使われているか、そして適用されているか知る機会をくれた一冊であった。

▶︎不確実性モデル:標本空間のステイトをオッズ比で表現したものである

*ex、メンデルの法則が該当

▶︎不確実性が生じる時は未来の時間で情報が不足している時

▶︎確率とは情報で変化しオッズ比も変化する。

▶︎人は不確実性に対して意思を情報と扱うことがある。自分が関与することでオッズ比が変化しように感じてしまうのだ。

▶︎フィッシャー流が大数の法則で頻度主義である

▶︎ベイズ主義が情報を知識として扱い(不確実性とは主観的・心理的であるとした)、最新の情報を基にアップデートさせていく方法である。(逐次合理性)

▶︎金利差による取引の優位性はリスク回避する人達がいるからである

▶︎医療の統計を基にしたインフォームドコンセントは危険である。個人個人の違いを認めないため。(竹内啓が指摘)

▶︎計量できる不確実性はリスクであり加法性が適用。しかし計量できないのは不確実性であり加法性が成り立たない。そして人が回避するのは不確実性である

*市場不安定の時のJPY買い

▶︎マックスミン原理:確率の与えられない状況下では人は最悪の事態を想定し判断、行動する。情報欠如をネガティブに受け取る傾向がある。

*政策において、最も不遇の人達が無知であることを前提に最低限の社会保証をすることが最大の幸福であるとする。

*為替では意思が情報になり、不確実性高い状況では自分の逆ポジが有利に見える

▶︎演繹的;『全ての人は死ぬ、故に我も死ぬ』

 ▶︎全体から部分へアプローチ

▶︎帰納的:『朝、日は昇る、ゆえに明日も日は昇る』

 ▶︎部分から全体へアプローチ

*帰納的であると間違える可能性がある。しかし、人は経験則に導かれた自分なりのシステム、規則を構築している。それを基に論理的選考をしている。

*大事なのは過誤があることを受け入れ、その過誤から反省し新たなシステム・規則を作り上げていくこと。

 ▶︎そのことは、より高い確率のシステムを構築することへ繋がる。

*我々は完全な知識、情報をもって選択・行動していると勘違いしている。常に自分の考えは最適であると考えていても外部の構造や環境に左右されてしまう。自分が変われば世界が変わると気付いていない。

▶︎確率の本質とは仮定法過去完了である。

▶︎帰納的確率論であるため、常に過誤は発生する。過去における間違いを正当化するために今出来ることは何か?それは自分のシステム、規則自体を変更していくことである。あらゆる可能性に対して最も確率の高いシステムを構築することである。一番の過誤は過誤を認めずに過去を繰り返すこと。過去の選択の失敗を今の自分として捉えてしまうこと。人は変わる。変わらないのは人が変わらないということだけ。

▶︎正解を求めるあまりに自分の過去の信念や事象を基に考えてしまう。しかし、認識を変えることで世界がより確実性が高い事象に変わる。しかし、それもまた帰納的確率論で求めた世界。外部は不変的ではない。いずれ変化する過誤が起きる。そして、常にそれに合わせて修正する。その終わりなき修正が本当の正解ではないだろうか?

▶︎賭を分析する際には『時制』が排除できない。不確実性の意思決定では事前と事後認がズレることによって生じる過誤を無視できない。

▶︎上記では過誤に対する寛容さが求められる。理由①時間の未到達②知識や経験の欠如③集団の知識の食い違いなどから不確実性が生じているため。そこでは、そもそも過誤が前提となっている。この『過誤』という現象が歪みであると思う。

▶︎不確実性が意思決定に関与するのは、未来が存在するからというよりは、過去が今も、そしてこれからもずっと存在し続けるからである。我々が未来の虜となるのは我々が過去に騙されているからである。


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